イラストレーター
熊本市生まれ(現在、東京都墨田区在住)
80年代高校生の頃、雑誌「宝島」の人気投稿コーナー“VOW” に投稿し多数掲載される
高校卒業後、上京
1990 和光大学人文学部芸術学科卒業後都内印刷会社企画デザイン室にパッケージデザイナーとして勤務
1996 印刷会社退社後フリーのイラストレーターとして活動
1997 玄光社イラストレーション誌公募展「ザ・チョイス」入選(第95 回)
1998 表参道ギャラリー「Rocket」にて個展
1998.1999 デザイン、イラストを手掛けた「サントリーOLD バレンタインパッケージ」発売
1999「Adobe Magazine Portfolio」に日本人として初めて掲載される
2001 プレイステーション2 用ゲームソフト「リモココロン」(ソニー・コンピュータエンタテインメント)のキャラクターデザイン&アートワークを手掛ける
2002( JT)東京虎ノ門本社1F「楽煙堂」ロゴデザイン&アートディレクション
2004~2009 フジテレビ系列のクイズ番組「 脳内エステ IQ サプリ」で問題イラスト制作に関わる
〈趣味〉大衆酒場巡り、銭湯巡り、大相撲観戦
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テレビ、広告、ゲーム、出版等、さまざまな媒体でおなじみの中根ケンイチさんにインタビューしました。

Mac OS X 10.5.7 、Adobe Illustrator CS3、Adobe Photoshop CS3

“ 発想” を度外視して“ 技術” という事のみ振り返ると、DTP という言葉もない時代、パッケージデザイナーとして勤務していて、当時はデザインを形にするには途方もない行程を手作業で行わなければならず、ある意味“技術” 上達の日々でした。
それがパソコンとアプリケーションの普及によって「ガラリ!」と状況が変わり、それまでの“ 技術” というものはほとんど無意味な事になってしまいました。(無意味にはなってしまったかもしれませんが、手をインキだらけにして作業していた日々は懐かしい思い出です。)
つねに変化して行く世の中「この技術を習得すれば間違いない。」というのは難しいと思いますが、その都度柔軟に対応していければと思います。パソコンは
独学です。

イラストレーターという職業は、クリエイティブな仕事には違いないと思いますが、大体においてはクライアントがあって、商品があって、それを求める消費者があって成立つものなので、好き勝手に描けばいいというものではありません。
かと言って個性がないイラストでは、特定のイラストレーターに依頼するのは意味のない事なので“作風” というものはもちろん求められる事になります。
しかしながらこの“作風” というものは怖い面もあって、固執し過ぎるとかえって表現の幅を狭めてしまう場合もあります。自分でなくては出来ない事を追求しつつ、常に表現の幅を拡げていかなければと感じています。(かと言って、考えすぎると描けなくなる部分もあり“ 自然体” というのも大切です。)

20 代後半、憧れだった職業“ イラストレーター” を目指そうと、パッケージデザイナーとして6 年間勤務した印刷会社を退職しました。
とても無謀な事だったのだと思いますが、その時は「今が挑戦する時だ!」と思っていました。
貯金を切り崩しながら、約1 年自分が表現したかった作品をひたすら描き続けました。
とは言え、何のコネも知名度もないので、イラストレーション誌の「ザ・チョイス」に作品を出展し、何度かの挑戦の後入選して、それがデビューのきっかけになりました。(入選するために描いたのではなく、好きで描いていたものが入選出来たのは幸運だったのかもしれませんが、自信にもなりました。)

有名な作品やアーティストに影響を受けたというよりも、決して高価ではない古いもの、商業こけしやマスコット等の置物系、絵ハガキ、チラシ、パンフレット、包装紙、古本、マッチ箱等の印刷物系、腕時計、バイク等のメカ系…等々の物に中学生くらいから影響を受けて来たと思います。
ネットオークションなんてない時代に、バイクで野宿しながら温泉街のお土産屋を廻ったりしていました。

媒体に捕らわれず、幅広くお仕事出来ればと思っています。個人的に日本酒が好きなので「何か出来ないかなぁ。」と密かに思っています。

クリエイティブな作業自体での苦労は苦痛ではないのですが、イラストレーターの場合、個人がほとんどですので自身でギャランティーの話までしなければなりません。
しかしながら、駆け出しの頃はなかなか自分の方から口に出せず悩みました。(今でもどちらかというと苦手なのですが。)「クリエイティブ」( 創造的) な「仕事」( 生計を立てる手段として従事する事柄)…バランスが重要だと思います。

技術が伸びたかどうかは分からないのですが、「リモココロン」というプレイステーションのゲームのアートワークを手がけた際は、何百人ものキャラクターや動物、背景の町並みから細かな日用品等、あらゆる分野を絵に描かなければならず、仕上がりまでにおよそ2年間かかりました。

パッケージデザイナーとしては、インスタントラーメンの袋の中に入っている「かやく」のデザイン。
配属されて半年以上はダミー製作しかさせてもらえず、初めてのデザインでした。
袋の中なので表からは見えないし、エンドレスで1 色という何でもいいようなものだったのですが、それでも一生懸命考えていました。(始まりなんてそんなものです。)フリーのイラストレーターとしては、サントリーOLDのバレンタインパッケージ。いつまでも忘れられない思い出深いお仕事です。

イラストレーターという仕事に定年も終着点もありません。自分自身もまだまだ分からない事だらけですが、今回のインタビューがなんらかのお役に立てればと思います。

中根ケンイチ
http://home.b-star.jp/~nakane/
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